イタリアで一番歩ポピュラーな抗生物質といえばAuguentinというもの。大人用はタブレットですが、子供用はねっとりとした液体の薬で、購入時は粉薬が瓶に入っており、使用時に水をメモリまで入れて使用するというタイプ。
ところが、コレ、娘の大天敵なのです。
小さい頃お世話になっていた以前の小児科医は、娘がこの薬を吐き戻すことを知っていたので、違う抗生物質を出してくれていました。どんなにまずいと薬剤師がびっくりするような薬も、このAuguentinと比べたら何のその。体が拒否するように、噴水のように吐き戻すよりはまずい方が良いと本人も言っていました。
それからもう数年、幸い抗生物質にお世話になるような病気にかからなかった娘が猩紅熱になり、抗生物質を飲まなければいけない事態に。現在の小児科医は去年からお世話になり始めたので、一通り事情を説明すると、この猩紅熱にはAuguentinが一番有効であり、以前のマズイ抗生物質はあまり効果がないとのこと。一度試してみて、どうしてもダメなら他のものに変えましょうと言われて、試してみることになりました。
朝と夜の2回、10ml。
初日、金曜日の夜は付属の計量スプーンで吐き気を堪えながら摂取後30分で突然の嘔吐!寝具を全て取り外して夜中に洗濯する羽目に。涙。とは言っても週末は小児科医と連絡できず、月曜日まで待つしかありません。
その翌日の土曜日の朝は、少しずつ舐めるように1時間半の格闘後、何とか終了。
この話を日本にいる妹に話したところ、「歯茎とほっぺの間に入れて少しずつ飲ませるといいらしいよー。」という有力な情報を得て、その夜さっそく実行開始!
ところが、慣れていないことをするストレスと眠さと疲れとが混ざり合って、途中での休憩タイムや泣き出すのを落ち着かせるのに思った以上に時間を取られ、挙げ句の果てに、「マンマ、怒らないで。チョコポップは飲み込みたいんだけど、とっても難しいの。どうやったらいいのかわからないの。」と8歳の娘に涙ながらに訴えられる母、疲れもあって相当怖い顔していたのだと思います。「マンマはチョコポップのことを怒っているんじゃないの、子供用なのにこんなに飲みにくい薬に対して怒ってるんだよ(本音)。」とぎゅっと抱きしめてあげることしか出来ないのに仏頂面をしていたに違いない自分の無力さにがっかりでした。それでも頑張って飲んでくれて2時間後、終了。もはや抗生物質の効果があるのかないのかわかりませんが、飲めば良し!
そして、日曜日の朝を迎えたわけですが、何と!奇跡の15分で飲み切った!
娘よ、よく頑張った!(祭)
この薬が一番有効とのことですから、出来ることなら薬を変えずにこの調子で何とか乗り切ってもらいたいものですが、あまり期待値を上げることなく、見守ることにします。